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ツムラ 大承気湯 エキス顆粒(医療用)

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    ツムラ:ツムラ 大承気湯 エキス顆粒(医療用)

  • 大承気湯

    大承気湯が適用する自覚症状

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主 治

【適応症】

常習便秘、急性便秘高血圧神経症、食あたり、破傷風、脚気衝心、小児ひきつけ、狂症、食中毒、喘息、尿閉、痔疾、月経閉止、頭痛、歯痛、偏頭痛肩こり、腰脚麻痺症。
急性熱病の経過中頓服として腸チフス、急性肺炎、流感、赤痢、疫痢、麻疹、脳炎。

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症例・病例・治癒例

【症例参照】

【大承気湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈痔疾〉

治例図 日本橋通三街、山本藤兵衛母、痔疾によりて大便せざること一月余、燥結通ずる能わず、肛門火の如く痛み甚し、余大承気湯に黄芩、乳香を加えて服せしめ、猪胆汁を酷に和して肛門に灌ぎ、且つ腫所に塗ること一昼夜、燥糞七八枚を下し、痔痛亦安し、後数年の患洗うが如しと云う。

(浅田宗伯翁、橘窓書影巻一)

弁証論治 リンク陽明腑証(胃の実熱) »

・現代病名:痔疾

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2〈月経の長びく患者〉

治例図 月経の量が少なくて、だらだらと二週間もつづくので、四~五日であがるようにしてくれという婦人が来院した。こんな場合は、桃核承気湯や桂枝茯苓丸を用いるのが常識であるが、この婦人は肥満して、腹部は膨満し、しかも充実してしっかりしているし、脈も充実して脈沈実であったから、大承気湯を与えた。すると流産のときのように多量の出血があって、三日目にピタリと止まった。

(大塚敬節氏、漢方診療三十年)

弁証論治 リンク陽明腑証(胃の実熱) »

・現代病名:月経周期の異常

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3〈腹満・便秘・高血圧〉

治例図 50歳の会社の社長。肥満してがっちりして精力旺盛というような体質である。主訴は腹部の膨満感で、そのため睡眠がよくとれないことがあるという。肩も凝り、左右の膝関節には疼痛があり、すわっていられないという。小便は頻数で、量も多いが、大便は秘結している。腹部は全般的に膨満して抵抗があり、脈は沈実である。尿中に蛋白質を証明し、血圧は180/100、大承気湯で身体が軽くなり、肩こり、膝の痛みもなくなった。
大承気湯証には、尿の頻数と多尿を訴えるものがあり、また膝関節や足関節の疼痛を訴えるものがある。

(大塚敬節氏、漢方診療三十年)

弁証論治 リンク陽明腑証(胃の実熱) »

・現代病名:腹満・便秘・高血圧

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4〈耳朶の蚤痒症〉

治例図 52歳の体格のよい婦人が、耳朶がかゆくて困るといって来院した。耳鼻科の治療では治らなかった。

脈は沈んで力があり、遅い。腹部は膨満していて底力がある。頑固な便秘症である。月経は半年ほど前から止まっているということである。

この脈と腹とを目標にして、大承気湯を与えたところ、五日目になって、外出もできないほどの多量の月経があり、月経が始まると同時に耳のかゆみがなくなった。

承気という字の意味は、順気の意味だという。気のめぐりを順調にするという。この薬方の働きで、ただの下剤ではなく、気のめぐりがよくなったので月経が下り、それと同時に耳のかゆみも去ったのであろう。

(大塚敬節氏、漢方診療三十年)

弁証論治 リンク陽明腑証(胃の実熱) »

・現代病名:耳鼻科疾患

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弁証論治

【弁証論治・概要】

中医学(漢方)の治療目的は病邪を取り除き、病因を消し去り、陰陽陰陽(positive and negative principles)のバランス(balance)の乱れを正し、相関する臓腑の生理機能を調和・回復させることです。 中医学(漢方)の特徴は、身体全体を診るということです。 身体全体の調子(バランス)を整え、病気を治していきます。 ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。 このときの身体の状態や体質をあらわすのが(しょう)(constitution)という概念です。 この考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。 中医学(漢方)の良さは、薬そのものよりも、証にもとづき人を診るという、その考え方にあります。

弁証論治…症状・所見→四診→証→治法→方剤
リンク実熱燥結 »

【自覚症状図】

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

大承気湯

八法下法:腸胃を蕩滌(とうじょう)して大便・積水・悪血などを瀉出し、腸胃に停留している宿食・燥尿・実熱・冷積・瘀血・痰結・水飲などを下窮から排出し、病変を解除する治法です。

【中薬大分類】瀉下剤…排便を促す方剤です。大便を通導し、腸胃積滞の排除・実熱の蕩滌・水飲寒積の攻逐等を行い、裏実を解消する方剤です。八法の中の【下法】に相当します。

【中薬中分類】寒下剤…冷やしながら下す方剤です。裏熱積滞の実証で便秘・腹満・腹脹・腹痛・潮熱・舌苔が黄・脈が実の場合に用います。

八綱分類裏熱実(りねつじつ) 裏 熱 熱 実 …証(体質・症状)が、裏証(慢性症状)、熱証(暑がり)、実証(体力充実)、気上衝(のぼせ・イライラ・緊張・不安)の方に適応します。


気血津液…人体の生命を支える要素として、氣(qi)・血(blood)・津液(body fluid)の3つがあります。
気滞…氣の働きがうまくいっていない方が使用します。氣の循環に停滞をきたした病態です。もっとも気滞に関連が深いのは内傷七情(喜・怒・憂・思・悲・恐・驚)と呼ばれる精神的ストレスで、「病は気から」と認識されているものです。 内傷七情は情緒系・自律神経系に影響して肝気欝結と呼ばれる抑うつ緊張の状態などを生じさせ、これに伴って各部位の気滞を引き起こします。

 

【臓腑弁証】

【気血津・臓腑証】
裏実熱(熱結)(りじつねつ(ねつけつ))…大黄の清熱・瀉下の効能を利用した消炎・解熱・抗菌の方剤で、主として腹腔内臓器の炎症に用います。また、大黄のもつ利胆作用によって解毒・排泄を強め、腸管内の腐敗物・細菌・トキシンなどを排除すると供に吸収をブロックする、とも考えられます。
元来は陽明病・気分証の熱結で「高熱・多汗・腹満・便秘・はなはだしければ意識障害・舌苔が黄~褐色」などを呈する発熱性炎症の極期に用いました(症候から炎症性腸管麻癖と考えられます)。
便秘があれば芒硝を加えた大承気湯を使用します。
以上のように、熱結に対する方剤です。ただし、熱結に対しては大量を使用する必要があります(エキス剤1日童の5~10倍)。
一般には腹腔内臓器の炎症で便秘傾向の場合に用いますが、大腸炎などのテネスムス・悪臭ある下痢にも消炎や炎症性産物の除去の目的で使用して有効です(下痢に下剤を用いることを「通因通用」といいます)。

●中医学の基礎を知りたい方は、次のページを参照ください。
リンク五臓(ごぞう) »  リンク気・血・津液・精 »  リンク弁証論治・事典 »

【証(病機)】実熱便秘(陽明腑実)(じつねつべんぴ(ようめいふじつ))

【中医学効能(治法)】 苦寒峻下・瀉熱通便

【用語の説明】(term)

リンク実熱(じつねつ) »…外からの熱邪の侵襲、ストレス、飲食の不摂生による熱の発生などの症候です。(実火)


診断のポイント

舌 診

【舌診参照】

舌診【舌診】(tongue) 紅く乾燥し、厚く黄苔あるいは黒苔です。

舌診 舌診

脈 診

使用方法

【使用方法参照】

正しく使用 食前または食間に服用 食前または食間に服用してください。
食間とは…食後2~3時間を指します。
通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。むかつくときは、水で飲んでもかまいません。


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成 分

【生薬参照】

大承気湯の構成生薬は下記の4種類です。大黄と芒硝は漢方の代表的な緩下薬で、便通をつけたり、熱や炎症をしずめる働きをします。厚朴と枳実は、ミゾウチやお腹の張りをおさえ、また気分を落ち着けるのに役立ちます。

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス1.75gを含有する。
日本薬局方 コウボク(厚朴) 5.0g 日本薬局方 キジツ(枳実) 3.0g 日本薬局方 ダイオウ(大黄) 2.0g 無水ボウショウ(無水芒硝) 1.3g

【組成成分】…次図をクリックすると各生薬の詳細説明にリンクします。
大黄  芒硝  枳実  厚朴 

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製剤・薬剤形状

【製剤・薬剤形状参照】

〈顆粒剤〉

顆粒剤 顆粒剤…散剤を粒状に加工して大きさを揃えたもので、サラッとして飛び散りにくく飲みやすい薬です。粒を特殊な皮膜で覆い、溶けやすくしたものもあります。薬が口・食道に貼り付くのを防ぐために、あらかじめ水またはお湯を飲んで口・食道を湿らせてから、口に水またはお湯を含み、薬を口に入れて、水またはお湯と一緒に飲み込むようにしてください。

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使用上の注意

【注意参照】

【妊娠・授乳の注意】女性
●大黄、芒硝により、流早産の危険性があります。
●授乳中は、乳児が下痢をする場合がありますので、注意が必要です。

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補足説明

【関連項目参照】

まばたき

微笑み

 
区切り

足跡【大承気湯類似処方の紹介】…次の方剤は、使用目的が本方剤に比較的近い方剤です。あなたの症状とともに、比較検討してください。
 

リンク桃核承気湯 » …体力が充実し、腹満、便秘および不安、不眠、興奮などの精神症状は似ているが、とくに女性で性周期に関連した症状がおこり、また下腹部に顕著な抵抗・圧痛(癖血の腹証)を認める場合に用いる。下焦蓄血証。

 
 

リンク調胃承気湯 » …体力中等度の人での慢性便秘で、腹部膨満感や精神症状が顕著でない場合に用いる。陽明腑証の軽いもので大承気湯に較べ作用が緩徐。

 
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製薬会社・電話

【問合せ先参照】

問合せ先 (お客様相談窓口) 0120-329-930
 又は 03-5574-6600

受付:午前9時~午後5時30分
(土・日・祝日および弊社休業日は除きます)


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