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ツムラ 柴苓湯 エキス顆粒(医療用)
主 治
腎炎・ネフローゼ、肝炎で腹水を伴う場合、急性腸炎(下痢(泄瀉))または胃炎(嘔吐)、潰瘍性大腸炎
水瀉性下痢(泄瀉)・急性胃腸炎・浮腫(むくみ)・肝臓病
【適応症】
水瀉性下痢(泄瀉)、急性胃腸炎(下痢(泄瀉)、嘔吐)、急性腎炎、慢性腎炎、感冒、浮腫、暑気あたり、むくみ、肝硬変、ネフローゼ、クインケ浮腫
注 文
【注文欄】
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k0724 | 42包(2週間分) | 12,037円(税込) | ||
k0852 | 189包(63日分) | 47,084円(税込) |
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症例・病例・治癒例
【症例参照】
【柴苓湯(小柴胡湯+五苓散)の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
〈胃腸風邪〉 年齢/50歳代後半 性別/男性。身長153cm、やや太り気味。少し吐き気がして下痢気味だが、旅行の予定があるので何とかしてくれと来店された。柴苓湯2g分包を2日分渡した。 旅行から帰って来たら、よく効いたと来店された。ただ、奥様にうつったのか、同じような症状が出たので同じ柴苓湯を2日分出した。その後、奥様にもよく効いたと言われた。 ・現代病名:胃腸型感冒 |
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〈長年の胸の痛みと吐き気が解消した〉 Yさん(47歳・男性)は、少しでも食べ過ぎると胸が痛くなり、吐き気が起こるので、食後は横になるようにしていました。Yさんは胃の底が平らになっている澤状胃だったため、少し多めに食べると腸に流れていくまで胃にためておく場所がないため、胃が動くたびに気持ち悪くなっていたのです。漢方を処方する医師を訪ねると、水はけをよくする五苓散と小柴胡湯を合わせた柴苓湯を食前に飲むように指導されました。飲みはじめてからだいぶ調子がよくなり、現在も常備薬として服用しています。 ・現代病名:胸の痛みと吐き気 |
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〈2日で8,OOOmlの尿が出る〉 高校1年の夏に、腎炎からネフローゼ症候群となって入院したKさん(19歳・男性)。期間を置いて、ステロイド剤を投与する治療法が試みられましたが、効果はみられませんでした。そこで母親が主治医と相談の上、漢方の専門知識を有する医師の診断を受けることになりました。 医師はKくんの腹部、脈、症状、これまでの経過などから実証と判断し、柴苓湯を処方。すると2日間で合計8,000mlもの尿が出て、強いむくみが劇的に解消されたのです。K〈んは1ヵ月半ほどで退院し、むくみがなくなってからは3年ほど小柴胡湯と六味丸を服用した結果、たんぱく尿もみられなくなりました。 ・現代病名:ネフローゼ症候群 |
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〈蕁麻疹(じんましん)〉 高血圧症とアルコール性肝障害…39歳の男性会社員です。主訴はじんま疹。約半月前から全身にじんま疹が出るようになりました。出ると、しばらく痒いが半日ほどで自然に消える。同時に夕方になると、足が腫れます。 最近、少し下痢をしゃすくなったが、食欲はふだんと変わりなく、とくに体がだるいとか、疲れやすいというような感じもありません。日ごろ健康には無頓着なほうで、血圧を測ったり、検査を受けたりしたことはないが、長年、毎日アルコールをたしなんできました。 身長:168センチ、体重68キロ。体格がよく、がっしりとして、いわゆる実証タイプです。血色は良好ですが、顔がややむくんだ感じです。 舌は淡紅色で湿潤し、厚い白苔があり、脈は弦で力があります。脈拍は86/分で整。血圧:163/114で高血圧気味です。 腹壁は厚く平坦で緊張良好、胸脇苦満をみとめます。下肢に浮腫があり、押すと陥凹し、また脛骨陵に結節様の紅斑が数個みとめられます。 主な検査所見はGOT114、GPT115、γ-GTP239、LDH615、総コレステロール値266ミリグラム(血清1デシリットル中)、中性脂肪267ミリグラム(同)と、肝障害と高脂血症があり、アルコールの過剰摂取に起因する脂肪性肝障害のようです。 浮腫や舌の状態、弦脈、胸脇苦満などの所見から、この方は痰飲の証(体内の水分過剰)に肝気鬱結(肝の疏泄作用=後述=の障害)を伴っており、寒熱の状態は熱証と診断されました。そこで柴苓湯エキスを1日7.5グラム、三回分服で処方しました。 一週間後には血圧が123/91に下降し、40日後には浮腫、じんま疹をはじめ自覚症状はすべて消失。血圧は正常、検査所見もGOT38、GPT49、γ-GTP96と改善しました。 漢方では肝には、 ①胆汁排泄と解毒作用を営む ②五臓六賄の円滑な働きを調整する ③さらに怒りの感情を処理し、精神ストレスに対処する などの働きがあると考えられており、これらを総称して「肝の疏泄作用」と呼んでいます。一方、腎は全身の水分代謝を調節しています。 高血圧を起こす最も大きな要因はストレスと水分代謝の停滞による循環血液量の増加で、これに関係が深いのは肝と腎と考えられます。アルコールのとりすぎは体内に湿熱(のぼせと水分過剰)を生じ、肝腎の働きを失調させます。 柴苓湯は、肝の疏泄作用を改善する小柴胡湯と、腎に働いて体内の余分な水分を膀胱から尿にして排泄させる五苓散とを合わせた処方ですから一つの処方でアルコールによる肝障害と高血圧という二つの、一見異なった病気を同時に治すことができたのでしょう。 ・現代病名:蕁麻疹 |
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弁証論治
【弁証論治・概要】
中医学(漢方)の治療目的は病邪を取り除き、病因を消し去り、陰陽(positive and negative principles)のバランス(balance)の乱れを正し、相関する臓腑の生理機能を調和・回復させることです。 中医学(漢方)の特徴は、身体全体を診るということです。 身体全体の調子(バランス)を整え、病気を治していきます。 ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。 このときの身体の状態や体質をあらわすのが証(しょう)(constitution)という概念です。 この考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。 中医学(漢方)の良さは、薬そのものよりも、証にもとづき人を診るという、その考え方にあります。
…症状・所見→四診→証→治法→方剤
大腸湿熱 »
肝脾不調(肝鬱脾虚) »
膀胱湿熱(泌尿器・生殖器炎症、結石) »
【自覚症状図】
次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。 |
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…和法:和解あるいは調和の作用によって病邪を消除する治法です。 |
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【中薬大分類】和解剤…調和を行う方剤です。和解の方法により病邪を解除する方剤です。少陽半表半裏の邪を解除したり、肝脾不和・脾胃不和を改善するもので、八法の【和法】に相当します。 【中薬中分類】和解少陽剤…感冒の中期(邪が少陽)に用いる和解剤です。往来寒熱・胸脇苦満・悪心・食欲不振・口が苦い等の症状で用います。 |
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裏熱虚(りねつきょ) …証(体質・症状)が、半表半裏・少陽病(急性~慢性期)、熱証(炎症)、虚証(体力中くらい)、胸脇苦満(肋骨下部の張り)、湿証(水分停滞)の方に適応します。 …人体の生命を支える要素として、氣(qi)・血(blood)・津液(body fluid)の3つがあります。 【臓腑弁証】【気血津・臓腑証】 ●中医学の基礎を知りたい方は、次のページを参照ください。 【証(病機)】水湿(すいしつ) 【中医学効能(治法)】 通陽利水・和解半表半裏 【用語の説明】(term) 利水通淋法(りすいつうりんほう) »…利水通淋法;膀胱湿熱証、排尿痛、排尿困難、濁尿などの治療法です。 和解(わかい) »…臓腑の機能を調和させて病邪を除く。半表半裏、少陽証の治療法です。 半表半裏(はんぴょうはんり) »…横隔膜に隣接する臓器で、胃、肝、脾、肺、肋膜、心、食道気管支などです。 水湿停滞(すいしつていたい) »…水分の停滞で浮腫(むくみ)、下痢、尿量減少などが起こることです。類語:水毒。 少陽(しょうよう) »…臓腑・経絡のうち腑に属する陽経のひとつです。 |
【証の判定画面】
診断のポイント
【ポイント参照】
舌 診
【舌診参照】
【舌診】(tongue) 多くは淡紅色で白膩苔をみとめます。
脈 診
【脈診参照】
【脈診】(pulse) 弦数か滑です。
使用方法
【使用方法参照】
成 分
【生薬参照】
柴苓湯には、柴胡や黄ごんなど炎症をしずめる生薬のほか、猪苓や茯苓など利尿作用のある生薬がいろいろと配合されています。
本品9.0g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス6.00gを含有する。
日本薬局方 サイコ(柴胡)…7.0g
日本薬局方 タクシャ(沢瀉)… 5.0g
日本薬局方 ハンゲ(半夏)…5.0g
日本薬局方 オウゴン(黄ごん)…3.0g
日本薬局方 ソウジュツ(蒼朮)…3.0g
日本薬局方 タイソウ(大棗)…3.0g
日本薬局方 チョレイ(猪苓)…3.0g
日本薬局方 ニンジン(人参)…3.0g
日本薬局方 ブクリョウ(茯苓)…3.0g
日本薬局方 カンゾウ(甘草)…2.0g
日本薬局方 ケイヒ(桂皮)…2.0g
日本薬局方 ショウキョウ(生姜)…1.0g
製剤・薬剤形状
【製剤・薬剤形状参照】
使用上の注意
【注意参照】
補足説明
【関連項目参照】
【柴苓湯(小柴胡湯+五苓散)類似処方の紹介】…次の方剤は、使用目的が本方剤に比較的近い方剤です。あなたの症状とともに、比較検討してください。
小柴胡湯 » …体力中等度の人で、胸脇苦満、食欲不振、悪心、嘔吐、微熱などはあるが、口渇、尿量減少、浮腫など水飲の証がない場合に用いる。 | |
五苓散 » …小柴胡湯とは逆に、口渇、尿量減少、浮腫などはあるが、胸脇苦満などのない場合に用いる。 | |
茵蔯五苓散 » …体力中等度の人で、口渇、尿量減少、浮腫(水飲の証)などに黄疸を伴う場合に用いる。 | |
胃苓湯(平胃散+五苓散) » …体力中等度の人で、下痢、口渇、尿量減少などに加え、心窩部の不快感、腹部膨満感などを伴うが、胸脇苦満のない場合に用いる。(食積+水飲) | |
半夏瀉心湯 » …体力中等度以上の人で、胸脇苦溝はないが、心窩部の膨満感、抵抗・圧痛があり、腹中雷鳴、時に悪心、嘔吐、下痢、食欲不振などのある場合に用いる。(心下痞鞭) | |
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