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ツムラ 茯苓飲 エキス顆粒(医療用)

  • ツムラ 茯苓飲 エキス顆粒(医療用)

    ツムラ:ツムラ 茯苓飲 エキス顆粒(医療用)

  • 茯苓飲

    茯苓飲が適用する自覚症状

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主 治

【適応症】

胃炎胃アトニー、溜飲(飲食物が胃に滞って、酸性の胃液がのどに上がってくること)、胃下垂神経症、胃拡張、消化不良、胆石症

注 文

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症例・病例・治癒例

【症例参照】

【茯苓飲の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈おなかの張りが解消した〉

治例図 K君(17歳)は、受験前の大事な時期に食欲がなくなったので、両親も心配をしていました。本人は「食べてもおいしくない」と訴え、食べてもいないのにおなかが張って、胃の辺りがぼっこりふくれたような感じです。また、げっ、ぷが出やすくなり、げっぷをすると口まで水が戻ってくることもありました。
漢方薬を扱う病院で診てもらったところ、茯苓飲を処方されました。
これを服用すると、2~3日で胃の張りと膨らみがなくなり、食欲も回復しました。

・現代病名:おなかの張り

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2〈食後の吐き気が茯苓飲で改善した〉

治例図 34歳になるOLのBさんは、食後すぐに胃がもたれるので、あまり量が食べられなくなり、漢方薬を扱っている病院を訪れました。

多めに食べると2~3時間後に、食べたものが胃から上がってきてしまい、仕方がないので、上がってきたものをもう一度飲み下すというのが習慣になっていたようです。人前でそうしたことをするのは恥ずかしいし、会議があるときなどは非常に困るので、あまり食べないようにしているとのことでした。

本人は胃下垂であることを知っていて、市販の胃腸薬なども飲んでいたのですが、あまり効果はなかったようです。胃下垂には漢方がよいと友人から聞き、来院したとのことでした。

Bさんは、茯苓飲が処方されました。3ヵ月後に来院したときには、食べたものが胃から上がってくる症状がかなり減ったようです。1年ほどたったころには、症状はほとんどなくなりました。

ただし、ひどく疲れたりすると症状が再び出ることがあるため、現在でも量を減らして服用を続けているそうです。

・現代病名:胃下垂

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3〈茯苓飲で症状が緩和〉

治例図 トラック運転手のKさん(45歳)は、体力は頑強ですが、神経を使う仕事のせいか、たえず胃酸過多気味でした。

そこで、漢方薬局に相談すると茯苓飲を処方されました。

以来、服用しはじめて半年ほどたったころ、胃の調子もすっかりよくなり、長距離運送も苦にならなくなりました。

・現代病名:胃酸過多症

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弁証論治

【弁証論治・概要】

中医学(漢方)の治療目的は病邪を取り除き、病因を消し去り、陰陽陰陽(positive and negative principles)のバランス(balance)の乱れを正し、相関する臓腑の生理機能を調和・回復させることです。 中医学(漢方)の特徴は、身体全体を診るということです。 身体全体の調子(バランス)を整え、病気を治していきます。 ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。 このときの身体の状態や体質をあらわすのが(しょう)(constitution)という概念です。 この考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。 中医学(漢方)の良さは、薬そのものよりも、証にもとづき人を診るという、その考え方にあります。

弁証論治…症状・所見→四診→証→治法→方剤
リンク脾胃気虚 »

【自覚症状図】

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

茯苓飲

【中薬大分類】祛湿剤…停滞した水液(湿)を除去する方剤です。

【中薬中分類】利水滲(しん)湿剤…湿を排泄する方剤です。

八綱分類裏寒虚(りかんきょ) 裏 寒 寒 虚 …証(体質・症状)が、裏証(慢性症状)、寒証(冷え)、虚証(やや虚弱)、湿証(水分停滞)の方に適応します。


気血津液…人体の生命を支える要素として、氣(qi)・血(blood)・津液(body fluid)の3つがあります。
気虚…氣が不足している方が使用します。氣の作用の不足で、全身の機能・代謝・抵抗力の低下や興奮性の低下などに伴う症候を現します。 疲れやすい、元気が無い、活力低下などを特徴とします。
気滞…氣の働きがうまくいっていない方が使用します。氣の循環に停滞をきたした病態です。もっとも気滞に関連が深いのは内傷七情(喜・怒・憂・思・悲・恐・驚)と呼ばれる精神的ストレスで、「病は気から」と認識されているものです。 内傷七情は情緒系・自律神経系に影響して肝気欝結と呼ばれる抑うつ緊張の状態などを生じさせ、これに伴って各部位の気滞を引き起こします。
水液停滞…余分な水があまっている方が使用します。津液の停滞のことで、西洋医学的には細胞内液・組織液・リンパ液などが、主として組織間・消化管内・体腔内に異常に停滞したことを意味します。 中医学では湿・痰飲・水腫と呼ぶのが一般的で、日本では水毒ともいわれます。

 

【臓腑弁証】

●中医学の基礎を知りたい方は、次のページを参照ください。
リンク五臓(ごぞう) »  リンク気・血・津液・精 »  リンク弁証論治・事典 »

【証(病機)】脾胃虚(ひいきょ)

【中医学効能(治法)】 理気化痰・健脾益気・和胃降逆

【用語の説明】(term)

リンク理気(りき) »…理気:気の流れを良くすることです。気(氣)を正常に巡らせ機能を回復する治療法です。

リンク化痰(けたん) »…痰を除くことです。

リンク健脾(けんぴ) »…脾の働きです。脾胃の機能を正常にする治療法です。

リンク益気(えっき) »…気を補充することです。

リンク降逆(こうぎゃく) »…上った気を下げることです。

リンク脾胃(ひい) »…脾胃;胃は現在の胃と考えてよいですが、脾は脾臓の事ではなく膵臓の働きに近いです。胃が消化した飲食物から滋養物質と水液を吸収し肺に送り、肺から全身に巡らせます。脾胃=消化器系のことです。


診断のポイント

【ポイント参照】

●悪心、嘔吐
 食後苦しまずに嘔吐することが多い
●胃内停水
●尿不利、足冷


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舌 診

【舌診参照】

舌診【舌診】(tongue) 淡白舌、膨潤無苔、または白苔です。

舌診 舌診

脈 診

使用方法

【使用方法参照】

正しく使用 食前または食間に服用 食前または食間に服用してください。
食間とは…食後2~3時間を指します。
通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。むかつくときは、水で飲んでもかまいません。


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成 分

【生薬参照】

茯苓飲の構成生薬は、胃腸によい下記の6種類です。無駄な水分を取り除く“茯苓”と“蒼朮”、滋養強壮薬の“人参”、健胃作用のある“陳皮”や“枳実”・“生姜”などです。降性の“枳実”には、みぞおちの張りやつかえを下す作用があるといわれ、胸焼けや胃酸のこみ上げにも効果的と考えられます。

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス2.75gを含有する。
日本薬局方 ブクリョウ(茯苓)…5.0g
日本薬局方 ソウジュツ(蒼朮)…4.0g
日本薬局方 チンピ(陳皮)…3.0g
日本薬局方 ニンジン(人參)…3.0g
日本薬局方 キジツ(枳実)…1.5g
日本薬局方 ショウキョウ(生姜)…1.0g

【組成成分】…次図をクリックすると各生薬の詳細説明にリンクします。
茯苓  蒼朮  陳皮  人参  枳実  生姜 

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製剤・薬剤形状

【製剤・薬剤形状参照】

〈顆粒剤〉

顆粒剤 顆粒剤…散剤を粒状に加工して大きさを揃えたもので、サラッとして飛び散りにくく飲みやすい薬です。粒を特殊な皮膜で覆い、溶けやすくしたものもあります。薬が口・食道に貼り付くのを防ぐために、あらかじめ水またはお湯を飲んで口・食道を湿らせてから、口に水またはお湯を含み、薬を口に入れて、水またはお湯と一緒に飲み込むようにしてください。

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使用上の注意

【注意参照】

【妊娠・授乳の注意】女性
●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。

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補足説明

【関連項目参照】

まばたき

微笑み

 
区切り

足跡【茯苓飲類似処方の紹介】…次の方剤は、使用目的が本方剤に比較的近い方剤です。あなたの症状とともに、比較検討してください。
 

リンク六君子湯 » …痩せて、体力がやや衰え、顔色が悪く、心窩部の膨満感、食欲不振、全身の倦怠感などを訴える場合に用いる。(気虚+痰飲)

 
 

リンク四君子湯 » …六君子湯よりさらに体力が衰える場合に用いる。気虚の基本処方。

 
 

リンク人参湯(理中丸) » …体力の低下した人で、心窩部痛、食欲不振、下痢を訴え、口中にうすい唾液がたまる場合に用いる。脾陽虚裏寒の基本処方。

 
 

リンク安中散 » …体力がやや低下し、胸やけ、心窩部の疼痛および軽度の振水音を認める場合に用いる。胃寒による心下痛。

 
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製薬会社・電話

【問合せ先参照】

問合せ先 (お客様相談窓口) 0120-329-930
 又は 03-5574-6600

受付:午前9時~午後5時30分
(土・日・祝日および弊社休業日は除きます)


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