がんとの闘いは総力戦です。診療の初期の段階における診断と治療のために西洋医学がきわめて有用であることは当然ですが、長い闘病生活においてがんと闘うための武器を西洋医学に限定する必要はまったくありません。
数千年前に中国で誕生し、わが国の多くの優れた医師により数百年をかけてバージョンアップされた漢方医学は、近年急速にその有用性が明らかになってきました。
がんと闘うために、わが国の国民的財産である漢方の知恵を使わない手はありません。
西洋・東洋医学を基本理念とした両者の欠如した効能を補い合う漢方は、抗がん薬に対する抹消神経障害、あるいは術後の体力低下や腸管運動障害など東洋医学でいう「気を補う補(気)剤」(補益剤)として評価されています。
特に補中益気湯・大建中湯・六君子湯・牛車腎気丸が汎用されています。
がん領域の漢方治療に必要な基礎知識
がん治療をサポートする漢方薬とその使い方
緩和ケア
漢方・補完代替医療による診療科横断的ながん患者のマネジメント